2015年05月27日

豊島区の新庁舎から、八王子市役所新庁舎を考える。

 以前ブログで【八王子市役所(八王子市元本郷町)の八王子駅周辺(八王子市明神町)への移転を考える】を紹介しました。
http://welovehachioji.seesaa.net/article/294896423.html

 八王子市役所1983年竣工で、32年が経過しています。建て替えが視野に入ってきました。

 前回、八王子市役所は中心市街地活性化のため、また将来の政令指定都市を目指すため、八王子駅周辺(八王子市明神町)に移転すべきとブログで主張しました。

 八王子市新庁舎建設において、豊島区の新庁舎の記事が、非常に示唆に富んだものであったので、ぜひ参考にしていただきたいです。

 豊島区の新庁舎は、高さ189mの複合ビル(地上49階、地下3階)で、驚くことに一般会計からの財政負担はゼロ。建設費には高層部分に入るマンション分譲収入などを充てた、マンションを併設した庁舎です。

 まず一般会計からの財政負担はゼロというプランが素晴らしい。次に高層部分にマンションが入ることで人の集積が行われています。

 また新庁舎は、建築家の隈研吾氏らがデザイン。役所は1階と3〜9階に入居。11階からはマンションで、432戸。1〜9階は吹き抜けになっており、自然の光を取り入れています。10階部分に小川が流れる庭園を配し、そこから下の階は樹木をイメージして外壁を太陽光パネルや植物で覆っています。

 超高層ビルにもかかわらず圧迫感のない光と緑あふれる穏やかな建物になっていますわーい(嬉しい顔)

 豊島区の人口は約30万人(2015年)。中核市である八王子市の人口は約58万人(2015年)。人口30万人の豊島区でこれだけの新庁舎を建設できるのですから、人口58万人で豊島区の2倍規模の八王子市には、これ以上の超高層新庁舎を建設を期待します。

 八王子市の豊かな自然(山・川・緑・光)をモチーフにし、近代的で、建築物としても後世に評価されるような新庁舎をぜひ建設してほしいですねわーい(嬉しい顔)

【記事】
全国初マンション併設の豊島区新庁舎が業務開始
(2015年5月7日 日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/general/news/1473113.html

業務が始まった東京都豊島区役所の新庁舎。高層部分に分譲マンションが入る(共同)
豊島区新庁舎.jpg

 東京都豊島区は7日、高さ189メートルの複合ビル(地上49階、地下3階)内の新庁舎で業務を始めた。

 建設費には高層部分に入るマンションの分譲収入などを充て、一般会計からの財政負担はゼロとした。マンションを併設する役所の本庁舎は全国で初めてという。

 ビルは建築家の隈研吾氏らがデザインした。新庁舎は1階と3〜9階に入居する。11階からはマンションで、432戸。1〜9階は吹き抜けになっており、自然の光を取り入れた。10階部分に小川が流れる庭園を配し、そこから下の階は樹木をイメージして外壁を太陽光パネルや植物で覆った。

 建設費は434億円。分譲収入や旧庁舎跡地を民間に貸した地代、国の補助金などを充当した。地下鉄駅と直結していることなどからマンションの人気は高く、開発を担った東京建物によると、3400万〜2億1千万円で販売し、7週間で完売した。

 新庁舎建設のための基金がバブル崩壊後の財政悪化で底を突いたことが今回の取り組みのきっかけになった。昨年度は北海道から沖縄まで20以上の自治体が視察に来た。

 豊島区は昨年、増田寛也元総務相が座長を務める民間団体「日本創成会議」の試算で、東京23区の中で唯一「将来消滅する可能性がある」と指摘された。

 この日の開庁式で高野之夫区長は「(指摘は)ショッキングだったが、力を合わせ新たな一歩を踏み出している」と強調した。

 マンション住民の男性(62)は「行政手続きがすぐにできて便利なのがいい。庁舎は災害時の拠点にもなり、安心感がある」と笑顔で話した。(共同)

【記事A】
全国初の分譲マンション一体型区庁舎「としまエコミューゼタウン」が完成
太陽光発電パネル 緑化パネルを配置 上階は「BrilliaTower池袋」
(2015年4月14日 All About)
http://allabout.co.jp/gm/gc/453699/

豊島区新庁舎1.jpg
「としまエコミューゼタウン」と「BrilliaTower池袋」の外観

 平成27年3月に豊島区の新庁舎となる「としまエコミューゼタウン」が完成しました。区の財政状況が厳しい中、老朽化が進む区庁舎の建て替えが喫緊の課題でした。区有財産を活かし日の出小学校跡地を含む市街地再開発事業と現庁舎地の活用によるマンション一体型の新庁舎を企画。中間免震構造を採用し1階から9階までが区庁舎、11階から49階が住宅部分。地権者住戸を除く322戸が「Brillia Tower 池袋」(売主:東京建物、一般財団法人首都圏不燃公社 施工:大成建設)として販売されました。2013年に販売された分譲マンションは人気を博し、総来場件数約3,000組で早期完売しました。

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「としまエコミューゼタウン」の外観

 設計を日本設計が担当し、外観デザイン監修を隈研吾建築都市設計事務所、ランドスケープデザインをランドスケープ・プラスが担当した建物は、環境対策を先導する斬新なつくりです。東京メトロ有楽町線「東池袋」駅と地下通路で結ばれた新庁舎を訪ねて驚くのが、建物外周を覆った多くのパネル。太陽光発電パネルや植物を纏った緑化パネルなどです。

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「としまエコミューゼタウン」へは、地下通路で「東池袋」駅と結ばれている

 隈研吾氏によれば樹木のような庁舎をイメージ。グリーン大通りの並木と呼応する外観デザインにすることで都市と連続する景観をつくっています。屋上緑化の豊島の森には、豊島区の自然を再現。ビオトープや小川も設けられています。区の教育委員会では、環境教育プログラムも計画しています。

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屋上緑化「豊島の森」

 4階、6階、8階の庁舎フロア南側には、グリーンテラスを設置。外階段を使って豊島の森とも結ばれています。1階〜9階の中央は吹抜け空間「エコヴォイド」となっており空気の流れをつくります。庁舎を覆う「エコヴェール」、自然の連続する「エコミューゼ」などによって、庁舎部分の二酸化炭素排出量を30%以上抑えます。

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「グリーンテラス」

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「緑化パネル」

 庁舎内に入ると、1階から9階まで吹き抜けになっているアトリウムがあります。1階には多目的スペース「としまセンタースクエア」、3階は窓口サービスゾーンで、4階の福祉総合フロアと合わせ年末年始を除く土日を含む通年開庁します。5階は、防災対策ゾーンで災害対策センターとしての機能を設置します。

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新庁舎3階の窓口サービスゾーン

 庁舎をまわって感じたのが、美術館のように展示スペースが多いこと。豊島区の歴史・文化資産を紹介、区ゆかりの美術・工芸品なども展示されています。東京芸術劇場もあり文化イベントの多い豊島区。国際アート・カルチャー都市を目指しているだけあって文化の発信力も新庁舎で高めていくようです。

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「BrilliaTower池袋」のエントランスファサードの一部

 竣工した建物は、未来志向のまさに唯一無二のものです。防災機能も備えた「Brillia Tower 池袋」が多くの人に支持され最高倍率18倍で早期に完売したのは、当然の帰結だと思います。今後、都市インフラの老朽化が進み更新時期が全国で迫っています。多くの行政都市の財政状況が厳しい中、豊島区新庁舎の事例は一つの成功例といえるでしょう。しかし、高層化によって付加価値創出が可能なのは、住宅価格の高い都市部に限られます。行政と住民がWin-Winになるような街づくりへの取り組みは今後さらに求められるでしょう。
posted by 銀河流星 at 23:59| Comment(2) | TrackBack(0) | 八王子タウン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
八王子市役所は大々的なリニューアルしたばかりで
向こう20年は建て替えありませんよ。
Posted by 米兵衛 at 2015年06月03日 17:36
米兵衛 さま

コメントありがとうございます。

>八王子市役所は大々的なリニューアルしたばかりで向こう20年は建て替えありませんよ。

そうなんですね。建て替えのときは、ぜひ他の自治体の新庁舎も参考にしながら、八王子のランドマークとなる建造物にしてほしいです。
Posted by 銀河流星 at 2015年06月08日 14:55
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